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  • 2021年08月17日 03時15分5


    Sのめざめ

    私はマゾの「いつマゾだと自覚したか」を聞くのが趣味のひとつ。
    幼稚園の頃と答える者もいれば、3年前くらいかなと答える者もいる。
    性癖が皆違うように、またこれも十人十色のマゾのエピソードがある。

    今回は私のサドの目覚めエピソードを話そうかしら。
    結構、これについての質問を頂くしね。


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    それは私が小学4年生の頃。
    私は当時、男勝りで負けず嫌いな性格の児童で、体格は男女合わせても学年で1番背が高かった。(女子の発育は早く、男子の発育は遅いからね)

    1人の同級生、A君。
    このA君とは因縁の仲といっても過言ではないほどの関係性。
    彼とは小学2年生からずっと同じクラスで、いつも競い合っていた。
    テストの点数、通信簿の成績…主に学力で競うことが多かったかな。
    彼は私のことを"目障りで生意気なデカ女"と公言していたし、私は彼のことを"男のくせにチビだし、厄介な奴だ"と思っていた。


    とある日。
    私はA君に対し、堪忍袋の緒が切れた出来事が起こった。
    咄嗟に自分の手に持っていた、体操着の入った袋をA君に向かってぶん投げる。
    なかなかの質量があるその袋はA君の顔面にクリティカルヒット。
    A君は泣き出す。

    その泣き顔を見た時に、"なんて気持ち良いのだろう"と私の心は充足感に満たされた。
    それはA君に仕返しをしてスッキリしたという感情ではなく、確実に『男が自分の行為によって泣いた』『男が泣くところを見ると面白い』と、新たな喜びを覚えた瞬間だった。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーー


    今でも思う、一連の出来事は私のサドとしての本性が芽吹いた出来事であると。
    私の中には色鮮やかにあの時の快感が残っている。
    A君とは小学校卒業後、交流はない。
    もしかしたら、この時の体験から彼はマゾになっているかもしれないね。

    これが私の目覚め。


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